ご挨拶
「日本歯科審美学会の法人化に伴って」
 1987年の設立当初から27年間にわたり任意団体である日本歯科審美学会として活動してきた本学会は、補綴歯科学会、歯科保存学会、矯正歯科学会などの専門領域を包括する学際的なもので、会員数は現在4,300名を超える有数の規模の学会です。日本歯科医学会の専門分科会・認定分科会に所属する学会の多くは会員のほとんどが歯科医師であるのに対して、本学会は歯科技工士・歯科衛生士の会員の割合が多いのが特徴のひとつでもあります。認定制度も有しておりますが、認定医のみならず、歯科技工士・歯科衛生士を対象とした認定士制度を併せて運営しております。また、会員に占める開業医の割合が多いのも本学会の特徴です。

 ところが、世の中の趨勢に伴い、社会的責任あるいは信頼獲得の必要性から法人化に向けて進むこととなり、昨年2014年11月22日、第25回学術大会での総会において法人化が決定いたしました。

 すなわち、2015年4月から『一般社団法人日本歯科審美学会』として新たにスタートいたしますが、設立当初からの本学会の目的である「歯科審美学の基礎並びに臨床に関する研究の発展を期し、併せて審美歯科の普及を図ることである」は全く変わりません。今後はすべて法人法に基づく定款に則って運営することになりますが、そもそも定款作成は法人化検討委員会の委員長を務められた冨士谷盛興先生を中心に行われました。その際、可能な限り従来から遵守してきた会則あるいは細則に沿ったものを作りたいとの基本方針のもとで整合性も考慮しながら作成していただきました。

 また、昨年2014年4月から会長に就任しました小生が当初より「魅力ある学会を」というスローガンを掲げましたが、今期も益々会員の皆様、特に若い会員の方々にとって、ときめきを感じていただけるような学会作りをしていきたいと思っています。

 本学会では、年に1回の学術大会と数回のセミナーを開催し、幅広い活動を行っております。また、歯科衛生士を対象のホワイトニングコーディネーター講習会を年に数回開催し、本学会への入会を促すとともに審美歯科の啓蒙活動としております。機関紙「歯科審美」、ニュースレター、ホームページなどとの有機的な連携を深めて、より多くの会員が参加する学術大会、セミナーの開催を目指します。

 国際交流も活発で、IFED(International Federation of Esthetic Dentistry)およびAAAD(Asian Academy for Aesthetic Dentistry)に加盟する国内で唯一の学術団体であり、これまでにIFED、AAADの会長も本学会から輩出してきました。また、米国のAACD(American Academy of Cosmetic Dentistry)や韓国のKAED(Korean Academy of Esthetic Dentistry)とも学術交流を行っております。現在、IFEDの会長には本学会の前会長である千田彰先生が就任しており、2017年には、富山国際会議場にて千田先生を大会長としてIFED世界大会が開催されます。 

 本会員は学会活動に参加する「権利」を有するとともに、学会を運営する「義務」も有しております。今後の学会運営は、開業医の先生方、特に若手の有能な会員の先生方に積極的に参加して頂くことを望みます。また、歯科医師に限らず、若い歯科技工士・歯科衛生士の皆さんにも積極的に学会の運営に加わっていただきたいと思います。ベテランの会員の方々には益々若手の育成にご尽力賜りたくお願い申し上げます。これこそが、「魅力ある学会」の源となるはずです。

平成27年4月1日
会長 宮内 修平