歯肉の色うすいピンク色
歯肉の形歯と歯の間に入り込んで弾力がある。ブラッシング程度では出血しない。
歯肉の色赤みを帯びる
歯肉の形歯と歯の間の歯肉が丸みを帯び膨らんでいる。ブラッシングで出血する。
歯肉にのみ炎症が起きた場合で骨には影響が無い状態。
歯と歯肉の境に付着している歯肉中の細菌が毒素を出し歯肉に炎症をもたらします。
歯肉が赤く腫れだすと、腫れた歯肉と歯の間(ポケット)にますます歯垢が溜まり悪化します。
歯肉の色赤紫色になる。ブラッシングで血や膿がでる。
歯肉の形歯と接している歯肉がさらにぶよぶよと腫れ、退縮する。ブラッシングで出血や膿が出る。
歯と歯の間が広がり、食べ物もよく詰まる。歯肉が退縮して、歯が長く見える。
骨や歯と骨が接合している繊維(歯根膜)まで炎症が進んだ場合
このような症状がある人は、歯周病かもしれません。すぐにお近くの歯科医院で検査を受けましょう。 歯周病は、目に見えない歯肉の溝の中に起こり、気づかない内に進行してしまいます。
歯周病とは、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが破壊される病気で、かつては歯槽膿漏と言われていました。歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に細菌が入り、歯肉が炎症を起こし赤く腫れて、ブラッシング時に出血します。しかし、痛みは全くありません。さらに進行すると、歯肉の中にある歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて、膿が出たり歯がグラグラしてきます。
この時期になると、やっと痛みや腫れをともないます。そして、最後には歯が抜けてしまいます。その理由として、初期の段階では虫歯のように歯に穴があいたり、痛くなったりと言ったはっきりとした症状が現れにくく、かなり進行しないと、痛みや腫れと言う自覚症状が現れないからです。さらに、日本人には歯の定期検診を受ける習慣があまりないこと、また歯周病を確実に治療できる歯科医が残念ながら非常に少ないことなどが考えられます。一生自分の歯で噛むためには、むし歯の予防と同時に歯周病の予防と適切な治療が大切なのです。
お口の中にはおよそ400種類の細菌が住んでいます。
これらは普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。これを歯垢と言います。歯垢1mgの中には10億個の細菌が住みついていると言われ、むし歯や歯周病をひき起こします。その中で歯周病をひき起こす細菌はポルフィロモナス・ジンジバリス、プレボテーラ・インターメディア、アクチノバシラス・アクチノマイセテムコミタンスなど10種類以上がわかっています。また歯垢は粘着性が強くうがいをした程度では落ちません。この歯垢の中の細菌が歯肉に炎症をひき起こしやがては歯を支えている骨を溶かすのです。
さらに、歯垢は取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。
その中や周りにさらに細菌が入り込み、毒素を出し続けるのです。これはもはやブラッシングなどでは取り除くことはできません。
日本人は生まれつき歯の周りの骨や歯茎が薄い方が多く、その様な場合ちょっとしたことで歯茎が下がりやすいです。原因として考えられるのは2つ、過度のブラッシングと歯ぎしりなどの咬み合わせの不和です。その様な原因がないか、歯科医院で診てもらうことをお勧めします。また、下がってしまった歯茎は基本的には元に戻りません。歯肉移植のような歯周形成外科といわれる手術が有効ですが、それらが必要かどうかも併せてご相談ください。
平成22年6月1日現在